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「レインツリーの国」 有川浩

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男性だと思っていました。女性なんですね。
最近の作家さんのペンネームは、男性か女性か分からない人が多いです・・・

で・・・「阪急電車」も読みたいし、「図書館戦争」シリーズも気になるのに、
図書館には一冊もない!人気があるんですね。やっぱり。
あったのは「レインツリーの国」だけでした。

感音性難聴のひとみ。生まれつきそうなってしまったのではなくて、高1のときに事故で。
というのがとても悲しい事実。もし、自分が・・・とか、家族が・・・と考えると、つらいです。
乙一さんの「暗いところで待ち合わせ」で盲目の人が出てきたぐらいで、あまり障害のある
人が主人公の小説は読んだことがなかったので、ドキュメンタリーを読んでいるような
感じがしました。実際、感音性難聴の人はどんな風に過ごしているのかな。

障害があるということを除けば、ネットで知り合って、メールをやりとりして、
でも、お互いのことは探り探り。傷つけたり傷ついたり・・・
ネットを通じて知り合って結婚した友人もいるので、こういう風に知り合うこともあるんだ
ろうなあ。と想像はしたけれど。やっぱり新しい形態ですね。
そして、HPやブログは、健常者でなくてもどんな人でも自由に発言できる場なんだなあ。
と改めて感じました。

恋愛小説として、出会いからお互いの葛藤、喧嘩、そして深く理解しあって、
だんだんと絆を深めていく過程が丁寧に描かれているので、特にひとみについては
女性特有のプライドの高さや、ひがみっぽさ。など自分と重ね合わせてよく似ている
部分があったので、すごくよく分かって楽しめました。

他の有川さん作品も是非是非読んでみたいです。
こういうスピンオフ形式みたいなのって、「踊る・・・」シリーズじゃないですけど、
どうしても他のも全部読みたくなりますね。
会社の同僚のかわいいOLミサコさんのその後。とか。
二人の出会いとなった「フェアリーゲーム」もかいてくだされば、
絶対読みたくなりますもの・・・。

by arinko-mama | 2008-12-14 21:56 | 読書