「ガレキの中にできたカフェ」 西山むん
震災後、避難所となった小学校の体育館に家族で過ごす小4のみなみちゃん。
自分の家を失い、宝物もなくなってしまい、未来のことが全くわからない日々。
そんな中、自衛隊の人々や、支援の人々、ボランティアの人々や周りの大人たちが
少しずつ動いて、助けてくれる。ちょっとずつ、ちょっとずつ、自分の生活が
よくなって、心の中に宝物が増えてきた。
時が過ぎ、避難所が閉鎖され、それまで一緒に過ごして頑張っていた人たちと
別々の仮設住宅に住むことになった。仮設住宅ではあまり交流がなくなり、
みなみちゃんの周りの大人の人たちは寂しい思いをしていた。
そこで、プレハブでカフェをつくることに。
いろいろな人が集まって、ホッとできるカフェ。
仙台に住んでから、新聞で東北の復興の様子や、被災者の方の今を読むことが
増えました。今日の記事では、福岡の筑紫女学院の生徒さんが研修旅行で
被災地を訪れたというニュースがありました。
生徒さんは、福岡では復興の明るいニュースばかり報じられているけれど、
実際の復興はまだまだあまり進んでいないということを感じたと話したそうです。
仙台空港に降り立ち、そこから空港線で仙台駅まで。
海沿いの草原をみました。あとで書店で被災前と被災後の航空写真をみて、
そこにたくさんの屋根があり、津波に流されたことが分かり、その自然の力の
すごさに改めて絶句し、主人としばらく写真を眺めました。
この本に登場するカフェは実在するカフェをモデルにしているようです。
いろいろな思いを抱えて、被災者の方々が少しずつ前進している様子を
毎日記事で読んで、勇気づけられ、応援したくなります。
どの方も周りの人々のいろいろな助けを得て、ここまで来ましたと話しています。
人と人とのつながりの大切さを本当に思い知らされます。
このカフェをきっかけに、たくさんの人がつながっていくといいなぁと
思いました。おすすめの一冊です。
by arinko-mama | 2012-10-10 22:53 | 読書