「世界クッキー」 川上未映子
川上未映子さんの作品は読んだことがなくて、「ヘヴン」もこの前、新刊の棚に
並んでたのに取らなかったのをひたすら後悔・・・
「世界クッキー」はエッセイをまとめたもの。
独特のリズムがあって、読みやすいのもあったり、2回読まないと咀嚼できないのも
あったり・・・。小学生の作文で、文頭と文末が微妙に合ってないときに感じる
違和感のようなものを懐かしく思い出したというか・・・不思議なリズム感。
川上さんのお母さんがいい。親子関係良さそう♪
最近のオリンピックなどをみていても、そう思うのだけれども、
こういう人は、小さいときからこれをやってきて、今こうなっているという事実。
子育てをしていると、娘たちに果たして今何をしてあげられるのか。と
思うことしばしば。
たとえば習い事一つしても、もっといろんなことを経験させてあげたほうが
いいのか、何を習わせればいいのか、この子にはどんな才能があるのか、
隠れた才能があるかもしれないのに、発揮させられずに終わるのか・・・・
など、母として責任を感じてしまう。
でも川上さんは、子どものころ、たくさんの本に囲まれた生活をしていた
わけでもなく、ドラえもんをまる一冊ちらしの裏に書き写したり、
国語の教科書を何度も読んだりと、「子どもは与えられたものだけでも
充分に楽しむこともできる」と書いているので、ちょっとホッとして、
「キュアブロッサムになりたい」という下の娘の気持ちも大事にしてあげたい。
と思ったりした^^
秀逸だったのは、「ぐうぜん、うたがう、読書のススメ」という岩波文庫の
小冊子「読書のすすめ」に載せられたエッセイ。
まさに、これこそ「読書のすすめ」ですね~。涙がでそうです。
こんな文章がかける川上さんがうらやましい。
そして対談相手として登場した多和田葉子さんの本がまた読みたくなりました。
by arinko-mama | 2010-02-25 00:06 | 読書