「尋ね人」 谷村志穂

谷村志穂さん、知っていますが、本は初めて読みました。
函館の風景、ちょこっと観光でしか行ったことがないので、
海の景色や、船の過去の事故、人けのない街並みなどは全く
知らなかったので、想像しながら読みました。

尋ね人のサイトなんてあるんですね。
私は引っ越しが多かったので、全国に同級生がいっぱいいるので、
今あの人はどうしているのかな、先生は元気かな、といろいろ
思いだして考えることはありますが、自分の人生に影響を与えた人が
突然自分の前から姿を消してしまうということはびっくりすることでしょう。

お母さんが若かったころの手紙のやりとり。きれいな日本語の言葉遣いが
とても新鮮で、どこか懐かしく、今のメールでのパッパ、パッパした
忙しいやりとりではないところがとてもよかったです。

そして思いがけず仙台の場面がたくさん出てきて、私自身まだ仙台の
周りをよく訪れたり歩いたりした回数が少ないので、あ~、仙台っていい街
なのかな~?と思ったりしました。(いつも車で通るか、忙しく歩くだけなので)
他の本も読んでみたくなりました。よかったです。
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by arinko-mama | 2015-02-24 21:34 | 読書

「女流阿房列車」 酒井順子

「地下旅!」という本で、地下鉄をずっと乗る旅をやっていましたが、
今回もまた東京メトロずっと。とか、東海道を五十三回乗り継ぐとか
おもしろく、過酷な旅を淡々とこなしている酒井さん。

私もたぶんぼんやりと景色をみながら、時々何かを食べながら
うとうとしながら電車に乗り続けるのはあまり苦にならなそう。
(とはいえ、九州から関東への帰省のときは結構退屈で長かった)
電車のオタクの人にはいろんなタイプがいて、写真を撮る人とか、
乗るとか、駅を観察する人とか・・・

酒井さんはいつも一人or 少人数で旅をしているのですが、
今回の企画で5人の集団行動の旅があって、それに最後の方で
疲れてしまって、他の人たちはボックス席みたいにして座って宴会
だったのに、酒井さんだけ一人で窓の外を見ていたという・・・
そんなマイペースで、集団行動が苦手というのが自分となんだか
似ていて、共感を覚えてしまいました。
(でもきっと私はその場だけ合わせて、家に帰ってきてからどっと
疲れてしまうタイプ)

誰にも邪魔されず、自分の好きな時に食べたり、乗ったり、
降りたり。景色をみたり、うとうとしたり。そういう旅がしてみたくなりました。
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by arinko-mama | 2015-02-24 21:17 | 読書

「極卵」 仙川環

仙川環さん、初読みでした。
すっかり引き込まれてしまい、面白く読みました。
一つ400円もする「極卵」。鶏の管理もばっちり、栄養もばっちり。
自然食品の店で安全な食品として売り出されていたら・・・

私は高すぎて買いませんが、子供のために選び食品、生協などで
なるべく安全、安心なものをと選んで買ってきました。時には高いなあと
思いつつ・・・。でもそれがもとで食中毒事件が起きてしまう。

怖い話でした。冬は生のかきなどでも食中毒事件がおこりますし、
衛生管理をきちんとしているレストランや旅館でも時々食中毒事件が
おこりますし、マックの問題も今ちょうどタイムリーですし。

マスコミの記者やジャーナリスト、フリーライターの人たちの奮闘ぶりも
よく分かりましたし、自然食品をめぐる背景もよく描かれていたし、
震災のときもよく分からないNPO団体が人々をだましていたなんていう
問題もあって、たくさんきちんとした団体があるなかで、時々おかしな
団体がいたりして、話をややこしくするし、何を信じていいのか分からなく
なります。そんな人々の情報に惑わされる様子も描かれていて、
私も一歩間違えたら、ちょっと考え方が偏った人になってしまうかも
しれない、気を付けなければ。と思いました。面白かったので他の作品も
今度読んでみたいと思います。
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by arinko-mama | 2015-02-18 15:06 | 読書

「夜を着る」 井上荒野

旅をテーマにした短編集。最初の若いカップルの話がインパクト強い。
なんでもないふりをしている女の子、それをみて、男の子もいろいろ考えているんだけど、
男の子、女の子の思っていることがよく描けているなあと思いました。
ラストも、わかる、わかるよ~~と女の子に共感。ばあ~って感情が抑えきれ
なくなるんですよね。そのあたりが短いのにとても印象に残ります。

どこだかわからない沖縄からバスや船を乗り継いでいくI島。
私もまだ沖縄には行ったことがないけれど、時期をはずすとクラゲが多くて
泳げなかったり、珊瑚が足元にあったりして海水浴どころではないんですね。
そして沖縄料理、口に合わないと大変なことに!!
ガイド本や、TVでみていても、実際のところは島の人の歓迎ぶりがそうでもなかったり、
泊まるところがちょっと違う感じだったり・・・読んでいてくすくすっと笑いたくなるような。
こういう経験は誰でもありそうで、また母娘旅なところがなんともいいですね。
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by arinko-mama | 2015-02-17 15:28 | 読書

「ハーバード白熱日本史教室」 北川智子

北川智子さんのことを初めて知ったのは、TOKYO-FM系列の「未来授業」という
ラジオでの講義の先生として参加されていたのがきっかけです。
どんな経歴の持ち主なのかな。と少し興味がありました。

福岡の久留米、明善高校からカナダに留学、その後海外で理系の博士号を
取得、ところが、ハーバード大学でなぜか日本史を教えて、その授業がとても
人気となったそうです。

その経緯をずっと書いている本なのですが、まず帰国子女でもないのに、
英語もきちんと勉強して、理系の内容も勉強して、しかも日本史の知識もあり、
ピアノもひけて・・・と才能がありすぎるぐらいでしょう・・・

授業内容はとても斬新で、おそらくハーバード大学ではそれまでないような
手法のものだったのではないのでしょうか。You-tubeを使うもの、
podcastを使うもの、日本史の内容をグループになって、あるテーマに
ついてプレゼンするという手法。

日本での中高大学の授業は、(最近の授業はちょっとわかりませんが、)
私が受けた印象では、先生が一方的に講義をする形が圧倒的に多いと
思います。でも北川先生の授業は、人と人がチームになって、自分の意見を
出し合い、考えを練りあい、工夫して学問をしていく。そしてそれを発表し、
シェアする。北川先生はその課題を与え、フォローをするという形をとっています。

学問をするときは、何よりもそれを学びたいという好奇心が大事だし、
他の人はどんなことを疑問に思い、発表しているのか、を聞くことで、
知識を深めたり、他のことに興味をもったりすることもできるような気がします。
ハーバードで人気が出たのも、自分たちが発表する場をもつことで、
学問を学ぶということが面白いということをますます感じられたからではない
かなと思います。いろんな国のいろんな人の意見を聞く。それがこれからの
グローバル社会の中で楽しいものとなっていくんだと思いました。
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by arinko-mama | 2015-02-10 13:40 | 読書

「文・堺雅人2 すこやかな日々」 堺雅人

正直、「リーガル・ハイ」も「大奥」も見たことがなくて、あまり俳優、堺雅人さん
の演技をみたことがない。「笑っていいとも」でタモリさんと話していたのは
インドアな感じの生活をしていること、「ぴったんこカンカン」などでセリフ覚えの
速さをみたことがあったり・・・

このエッセイでも役を演じるにあたって、その人はどんな体つきをしているのかに
ついて、すぐ考えてしまうということを書いています。
その人の生い立ち、背景、髪型、タバコを吸う吸わない、いろんな角度からその
役を研究して、自分で作り上げて演じていくんですね、ある意味職人的な感じが
します。テレビと舞台との違いもあるでしょうし、体力的なこともあるでしょうし、
体が資本のお仕事なんですね。出演作品の多さに圧倒されます。

文章も上手で、知識も幅広く、タダ者じゃない感があります。
いつもいろんな本を読んで(村上春樹さんの本は全部読んでいる感じ)いて、
思考している時間が長そうな人に思えます。どんな本を普段読んでいるのか、
とても気になります。私もこんな文章すらすらかけたらいいのにな。
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by arinko-mama | 2015-02-08 15:56 | 読書

「新世代努力論」 イケダハヤト

ひとつ前に読んだレストランオーナーNOBUさんの話とは全然違って、
1986年生まれのプロブロガー(こんな職業があるのにもびっくり)の
イケダハヤトさんの本。「努力すればは報われるは昔話だ」から入る。

そうか、そうなのか・・・努力努力で懸命に来ましたが、そうでもないのかな?
私より10年ぐらい下の世代。ウィンドウズやドコモのi-モード、携帯やSNSを
駆使して育ってきた世代。
プロブロガーという職業で生計が成り立ち、東京から高知に移り、自転車と
徒歩のみで生活が成り立つから全然お金使わなくていいですよ、あなたも
高知にきませんか?というおすすめもある。

確かに地方都市は物価も比較的安いし、本当に住みやすい。
子供にとってもよさそうだし。会社の転勤や、会社の場所を選ぶことができれば、
地方に住みたい人はたくさんいると思う。でもできないのが現状。
毎日通勤電車に揺られて、懸命に働いてローンを返しながら、疑問に思いながら
働いている人はたくさんいるでしょう。

イケダハヤトさんのように、文章の才能があって、PCを小さいころから駆使して
勉強し、知識も使い方も熟知している人だからこんな風に生計をたてることが
できるのでしょう。なかなか実行できる人は少ないし、子供や奥さんの理解を
得られたのも大きいし、両親と離れて暮らすことが大変な事情の人もいるでしょうし、
難しいですね。生き方の価値観がいろいろ出てきたということはとてもいい傾向
だし、何も東京だけが夢をかなえる場所ではない。海外でも地方でもOKだよと
発信してくれる人がたくさん出てくると、日本の人の流れやお金の流れが
かわっていくかもしれませんね。こういう意見を読むのはとても好きです。
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by arinko-mama | 2015-02-04 09:10 | 読書

「お客さんの笑顔が僕のすべて!」 松久信幸

ロバート・デ・ニーロさんと一緒にビストロスマップに出ていて、
海外でレストランを経営している人ということで知ってはいましたが、
その経歴や人柄については全然知らなかったので読んでみました。

7歳の時に父親を交通事故で亡くし、その後お兄さんたちが家業を継ぎ、
高校時代に連れて行ってもらったお寿司屋さんで、寿司職人になろうと
決意します。その後、いろいろな人のつてで海外でお店を開くように
なるのですが、そこまでの経緯が結構大変で、保護観察を受けていたり、
修業時代があったり・・・

海外でお店を開くというのも今の時代とは全然違うでしょうから、
そのパイオニアといった感じでしょう。材料の調達、現地の人とのやりとり、
経営方法の意見の食い違い・・・英語ができなくても、とにかく情熱を
もって世界に飛び込むこと。その大切さを教えてくれた一冊です。
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by arinko-mama | 2015-02-02 13:20 | 読書

「怒り始めた娘たち」 香山リカ

最近実の母親が重いというテーマがNHK「あさイチ」の番組などで
取り上げられていたので、そうなのかあ~と思い、それに関連してか
小説もいくつか出ているので、読んでみようかなと思ったり。

私の場合、長女で母が何でもやってくれるという環境で育ったせいか、
いまだに悩んだり、壁にぶつかると、ギャーギャー泣きながら電話したり
してそのあとアドバイスをもらって、落ち着く。ということを繰り返して
います。

二人の娘の母親なのに、まだまだしっかり度が足りなくて、しっかりやって
いるつもりだし、順調にいっているんだけれど、ちょっとした変化に弱いです。
人間関係が面倒くさくなると弱いです。

この本に出てくる人の中で、震災の時にすごく大変な思いをしているのに、
実家においでと優しい声をかけてくれるわけではなかったとか、
ずっと面倒をみてくれていて、好きな資格でもとるといいよなんていってた
のに、急にもう面倒見れないと突き放されてしまったりとか、いろんな例が
出ていて、親子の距離感というのは難しいなと感じています。

子供の進路のことも、今も高校受験まっしぐらで、最後まで心配で
仕方がないですが、本人のやる気とあきらめない気持ちは変わらないので
静かに見守りつつ、応援したいです。
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by arinko-mama | 2015-02-01 20:07 | 読書