「ハリネズミの道」 青木奈緒

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週刊ブックレビューに作家の青木奈緒さんという作家さんが出ていて、
どんな作品があるのかな。と思ったら、幸田文さんのお孫さんと
いうことでした。文章がとても上手です。

ご本人のドイツ留学時の体験をもとに、日本人の京(みやこ)という主人公が
南ドイツの学生寮で友人たちと暮らす日々を描いたものです。
章が短く分かれていて、一年間を追っているので、エッセイ風に読めました。

驚いたのは、ドイツの洗濯機の話。
京が洗濯機を使ったところ、靴下と下着がうすらピンクに染まってしまった。
原因は赤いパジャマでしたが、ドイツの洗濯機は水ではなくお湯の温度を
設定しないといけないとのこと。
日本では当たり前のことが、海外では通用しなかったりする。
そして、日本ではなぜそうなの?と聞かれると、理由が分からなかったりする。
留学したり、違う国で生活したりすると、感じることがたくさんあるのでしょう。

京は他の留学生からの質問に的確に答えている。
読みながら、私は外国に行って、日本の実情をこんな風に理路整然と説明する
ことなんて出来ないなあ。と感じました。
最後のほうで、京が「無知」ということについて考えさせられます。
日本の消費者は買い物をするとき、それがどこからどんなふうにしてきている
のか考えることがあるのか。と友人から指摘されるのです。
今でなら主婦の立場からいろんなことを言うことができるけれど、
学生のころからこんな風に一生懸命考えて行動している留学生がとても
すばらしいなあ。と思いました。
異文化に触れて成長していく京とドイツの美しい風景が目に浮かんできました。
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by arinko-mama | 2010-02-01 00:32 | 読書