「蝶のゆくえ」 橋本治

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爆笑問題の太田さんのオススメ本。
短編集ですが、一つ一つの長編を読んでいるかのような読後感でした。
冒頭の「ふらんだーすの犬」は7歳の男の子が両親に虐待を受けて
亡くなるまでを丁寧に描いたもので、ちょっと精神的につらいときには
読まないほうがいいのかもしれませんが、現実問題として両親による虐待は
ニュースでもよくみかけるし、きっとこんな風な両親がこんな風な感じで
事件を起こしているのだろうな。と思わせるような内容でした。

少し前ののりピーの事件でも、両親が薬物をしていて、その間子どもは
交代で面倒をみるという。虐待をしたり、邪魔あつかいしていたわけでは
なかったからよかったけれど、なぜ、子どもを育てているりっぱな大人なのに、
薬物にはまってしまったのか。とみんなが深く考えさせられた事件だったと
思います。

「ふらんだーすの犬」の母親は、その母親からも虐待されて育っており、
今でも会うとケンカばかり。その言葉のやりとりはすさまじいです。
そんな愛情をかけられずに育った母親だからこそ、自分の子どもにも
どのように愛情をかけてあげればいいのか分からないのと、
まだ若くて大人になりきれていないうちに子どもが出来てしまった。という
現実もあったのだと思います。
社会でもたくさんありそうなこういうケース。子どもが犠牲にならずに、
なんとか助けてあげられないものかな。一人の母としてそう思いました。
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by arinko-mama | 2009-10-08 16:45 | 読書