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「からだことば」 立川昭二

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とても興味深い内容の本でした。講義を聴いているような感覚。
「からだことば」というのは、からだにまつわる言葉を使った慣用句とか、熟語とか。
だんだんと「からだことば」が失われつつあるという問題提起。
情報機器に囲まれて、あまりからだそのものを動かさなくなってきたせいかも
しれませんね。
いちいちうなずくことばかりで、納得。

この前読んだばかりの樋口一葉の「たけくらべ」での描写が出てきて、
子供たちの動作がいかにいきいきと描かれているか。と。
確かに、今の子供たちは手足を動かして遊んでいませんものね、
裸足で駆け回ったり、大きな声で呼び合ったりもなかなかなさそう・・・
下の子の世代にいたっては、砂遊びでさえ、あまりしないかもしれません。

そんな中、頭だけで考えるようになってしまって、ストレスという呼び名の
病気・・・昔からそういうのはあったかもしれないけれど、体や五感をフル活動して、
人と人が触れ合って、語り合ってさえいれば、最近のいろいろな事件なども
起きなかったかもしれない。と。本当にそうですね。
もう少し頭から重心を下に移して、体を安定させることが大事。
とてもいい話をいっぱい聞いたような気がしました。お勧めの一冊です!

by arinko-mama | 2009-10-02 15:38 | 読書