「つきのふね」 森絵都

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出だしから、人間っていうものにくたびれてしまって、人間をやっているのにも人間づきあいにも疲れてしまって、植物がうらやましい。というさくら。

進路調査。都立高校をめざすのか、私立をめざすのか。
将来を真剣に考える時期。と担任の先生は言うけれど、さくらは「不明」と書いて出した。

なんかくらーいなあ。と、思いつつも読み進めていくと、みんなちょっとずつ心が病んでいる感じ。
中学校の頃にある、モヤモヤした雰囲気を思い出します。
部活動のゴタゴタ、クラスに一人や二人いる先生に反抗する生徒、それを力で抑える先生。
そんな中、なかなか明るい未来を思い描くのは難し・・・かったかな??

中学生のとき、1年生のときは交換日記をしたり、仲良くしていた友達が、
2年生になってクラス替えをした後、急に髪を肩まで切って、染めて、
見た目が全然違う人になってしまったことがありました。もちろん会話もしなくなりましたし。

さくらみたいに梨利に本気で話しかけて、また友情を深めることもできたかもしれない
けれど、結局それをしないまま。新しくできた友達と日々を過ごすことで終わってしまいました。
そんなことが結構あるのが中学生時代だったなあ。と思い出しました。
今は携帯も普及して、みんなそれでなんとなくつながっている感じのようだけれど、
きちんと向き合ってコミュニケーションする間もなく大人になってしまうと、
やっぱりどこか寂しい気持ちがあるんでしょうね。

いっぱい自分の弱い部分をさらけ出して、正直な気持ちでいろいろ話すことで、
みんな弱い部分をもっていること、みんな一人は寂しいこと、そんなことが理解できて、
助け合って生きていくことが素晴らしいことが分かる。
ラストの手紙がとてもピュアで(小2にしては幼いかな?)よかったです。
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by arinko-mama | 2009-07-15 00:54 | 読書