「平安の気象予報士紫式部」 石井和子

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「ナインストーリーズ・オブ・ゲンジ」を読み終わった直後ですので、興味深く読みました。
気象予報士である石井和子さんは、お天気キャスターの目からみた「源氏物語」を
まとめてみたら。とアドバイスを受け、原文を勉強するために上智大学の公開講座に
数年通ったとのこと。気象予報士の勉強も大変だったでしょうに、その上まだ勉強
されるとは、すごい!の一言です。

平安時代の気候がどのようなもので、そしてその当時の人の暮らしや服装が
どうだったのか。興味がありますね。特に「源氏物語」においては、源氏が夏が嫌い
だったとか、冬の雪の中でも妻問いを重ねていたことなど、気象を重ね合わせて
読むと、本当にその頃の様子が目に浮かぶようです。

季節ごとに「源氏物語」の場面を取り上げながら、その場面での気象がどうだったのか、
それによって源氏や相手の女性がどのように行動し、どのように思っていたのか、
解説されています。読んでいなくても、分かるようになっているので、難しくありません。

「源氏物語」のなかで、紫式部は場面場面に気象の描写を取り入れ、それを
ドラマティックに演出に加えています。日本人の天気や季節の移りかわりに
対しての感性が細やかであるのは、こういう物語を読んできたからかもしれません。
いつの時代も日本の四季は恋愛に重要な影響を与え、そしてその人生にも
うるおいを与えてくれます。春に恋が始まることが多いのも平安時代も同じだそうです。
とてもおもしろくて、興味深い一冊でした!
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by arinko-mama | 2009-07-07 06:44 | 読書