「家出 12歳の夏」 M.D.バウワー

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図書館で古くなった蔵書をリサイクル図書として、「何冊でもお持ち帰りください。」と
なっていたので、3冊持って帰ってきたうちの一冊です。
1981年出版なので、古い本独特の手触りとにおいでしたが、内容はとてもいいものでした。

六歳のときに、母親がアルコール中毒で他の男の人と町を出て行った後、
5年間父親と二人で生活していたステイシー。
しかし、その後バーバラが継母として家に入り、お腹に赤ちゃんができてから、
自分の居場所がなくなってしまい、ついに家を出る。

オクラホマの自然の中、水ももたずに家を出たステイシーは、二匹の犬と暮らす
エラばあさんと出会う。エラばあさんはステイシーが家を出てきたのにもかかわらず、
やさしい言葉をかけたり、世話をしてくれるでもなく、自分の生活スタイルを変えずに、
ステイシーに自分のことはなんでも自分でやらせる。

エラばあさんも夫に置き去りにされ、子どもを亡くした過去があった。
それでもその土地で、精一杯強く生きている。
ステイシーは犬の出産にも立会い、自分の生きる道を見出していく・・・

いったん外に出て、自分の置かれていた環境を振り返ること。
そこにはぬくぬくした居心地のいい場所があって、当たり前だと思っていたことが
一人になると自分が如何に恵まれていたかを知る。
おばあさんと少女の本音での対話が、胸に響き、子どもから大人へと成長する
12歳という少女の思いが全編にわたってわーーっとあふれて・・・
この本を持って帰ってきてよかった。と思わせてくれました。
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by arinko-mama | 2009-06-11 01:57 | 読書