「蝶番」 中島桃果子

a0020440_13503063.jpg
江國さんが選んだ「新潮エンターテインメント大賞」受賞作。
ときいて、どんな作品だろう?と興味をもちました。

登場するのは4人姉妹。
長女の艶子、次女の菓子(かこ)、三女の虹、四女のナメこと棗(なつめ)。
長女と次女は二人で麻布十番に暮らしているが、そこから艶子がいなくなった。と
ナメに電話が入る。不思議なメッセージを残して・・・

今まで一緒にいたやさしくて思いやりに溢れる姉がいなくなったことで
腹をたてたり、何かつらい思いをしたのか、自分のせいかと考え、憔悴している菓子。
そしてナメは艶子とのいい思い出を思い出しながら涙を流し、
そんなナメと一緒に暮らす虹は、過呼吸になりやすいため、何も教えてもらえず、
でもナメの普段と違う様子に何か気づく。

それぞれが姉のことを考えたり、姉妹のことを考えたりする時間。
いつか帰ってくると信じて待ちながら、その理由を探したり、子供のころの
自分たちのことを思い出したり・・・

4人姉妹ともなると、女性としていろんな生き方を選ぶでしょうし、どうしても
比較されるし、男の人と付き合いはじめたりするとまたそれで変わってくるし、
長女の生き方に下の3人もいろいろと左右されて考えさせられるし。
そんな中でがんばってきた長女の艶子がぷらーっとどこかへ・・・
という気持ち。人間らしくって、そしてその行動をめぐる姉妹の受け止め方が
それぞれで・・・表現の仕方が少し詩的でよかったです。
[PR]

by arinko-mama | 2009-05-22 13:52 | 読書