「キッドナップ・ツアー」 角田光代

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あと少しで今年も終わり。あと何冊読めるのかな?
何冊読んだか数えているわけではないけれど・・・
最近はねーね(小3)の読書量がどんどん増えてきて、
「ママが読んでいるこの本、どんな本?おもしろいの?」と興味深そうに聞いてきます。
なんとなく大筋だけ話すようにしています。将来読むかしら???

この「キッドナップ・ツアー」は夏休みの読書感想文にぴったりな一冊。
冬に読むにはちょっと時期はずれでしたが、面白かったです。
2ヶ月前に離婚した父親が小5の娘ハルをユウカイする。あくまでもハル目線なので、
大人からみれば、ユウカイではないんでしょうけど・・・

この作品でひとつ気がついたのは、携帯電話の普及前のお話。ということ。
父親が母親と連絡をとるのに旅館の公衆電話を使ったり、駅の公衆電話を使ったり。
電話ボックスからなかなか出てこない父親を待つなんていう光景も
最近はないですね。この前「サザエさん」で駅の公衆電話がなかなかあかないと
いうエピソードをやっていたけれど、携帯前の電話文化ではドラマチックな小説が
たくさんかけそうだけれど、携帯普及だと、なんでもすぐ連絡がついちゃって
またちょっと違う展開になりそう。そんなアナログな文化だから、この作品も
いい味が出ているんだと思います。

複雑な家庭事情の話が最近は多いけれど、こういう風に時々しか会えない親子の
関係って、とても不思議でその時間はとても特別で濃密な時間なんだろうな。と
想像します。そして子どももその感情は豊かで、いろんなことを思うんだろうな。と。

夏休み。本来なら親子仲良く旅行に行ったりするなか、そういえば、離婚してしまった
両親をもつ子どもは(きっと日本にも大勢いるんだろうけれど)どんな風にすごすのかな。
何日間はお父さん、何日間はお母さん。なんていう子どももいるかも。
心は安定しているのか。ハルみたいにいろいろ思うところもきっとあるんだろうな。
でも、ちょっとした親子のふれあいで、お父さんについても最後には大好きだ。と
しめくくっているあたり、やっぱり親子って目に見えない絆で結ばれているんでしょうね。
たくさんの子どもたち、たくさんの両親に読んで欲しい一冊です。
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by arinko-mama | 2008-12-12 08:06 | 読書