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「ルウとおじいちゃん」 クレール・クレマン

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クレール・クレマンさんは、夫と子どもたちとともに、パリ近郊に係留した船に暮らしている。
と紹介されています。どんな船なのでしょうか。
そこで、こんな素敵なお話を書くことができるなんて、どんな女性なのでしょう?
とても興味がわきます。

「ルレットはな。」「わたしの幸運の女神なんだよ。」カード遊びをしている仲間に
おじいちゃんはルウのことをそんな風に言ってくれた。大好きなおじいちゃん。

そんなおじいちゃんが、最愛のおばあちゃんに先立たれたとたん、精神的なショックが
強く、心を失ってしまった・・・昔のおじいちゃんはどこにいってしまったの?
変わり果てたおじいちゃん。そして、おじいちゃんを子どものように扱う世話役の女性。

パパとママは忙しく、いつまでも人を雇うわけにはいかない。と、おじいちゃんを
施設にいれようとする。ルウは施設を見学したけれど、ここで死を待つかのように
ぼんやりとすごしている老人たちをみて、おじいちゃんをここに行かせてはいけない。
と、おじいちゃんを家から連れ出し、誘拐することを計画!

ホームレスのププが住む、貨車の部屋を見つけ出し、そこにおじいちゃんを生活させる。
食糧は家から少しずつ持ち出し、学校が終わるとおじいちゃんの様子をみにいく。
警察も捜索をはじめ、相談相手のヤスミナにも少しずつ怪しまれ・・・
その後、おじいちゃんはどうなるのでしょう・・・?  読んでのお楽しみです。

死を受け入れる悲しみ、残された家族の思い、おじいちゃんを思う孫の気持ち。
仕事で忙しく、世話をしたくてもできないパパとママの複雑な心境。
ホームレスのププのやさしさ、人生。いろんな人のいろんな思いが描かれていて、
ストレートに伝わってきました。とてもいいお話です!

by arinko-mama | 2008-10-07 01:29 | 読書