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「となりのこども」 岩瀬成子

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過去の桜蔭中学の入試に出題された本とのこと。
岩瀬成子さんは児童文学専門の作家さん。初めて知りました。

子どもが登場する7つの短編集。
読み進めていくと、みんな同じ地域の子どもたちということが分かります。
子どもの頃の懐かしい記憶がよみがえってきます。
ちょうど今、娘が小2なので、彼女の感情はこんな風なのかな。とか、
彼女のワールドはこうなのかな。とか想像しながら読んでいきました。

私が好きなのは、「ねむの木の下で」。
保育園に妹の愛を迎えに行く夕子。12歳と5歳の7歳差姉妹。我が家と同じです。
ドーナツショップの前で猫に餌をあげていたときに出会った中学生くらいの男の子の
落し物を届けに、自転車の後ろに愛を乗せて行ったけれど、
家を探すうちに自転車をなくしてしまう。
男の子に忘れ物を渡したところ、彼のお父さんが救急車で運ばれるところだった。
お母さんが他界しているため、小2の妹さんが帰ってくるのを待っていて欲しいといわれ・・・
という、二つの兄弟の世界中心の話なのですが、それぞれの子どもが本当に一生懸命で、
兄弟思いで、その描写や感情が、すごくリアルで、入り込めました。

下の子がいるせいか、上の子に大人に話しかけるように話してしまったり、
この話の姉妹の母親のように下の子を任せてしまったり、怒ったりしてしまうけれど、
もう少しまだ8歳なんだから。と時々思い返すことも必要なのかな。と
考えさせられました。とてもいい本です、おすすめです!

by arinko-mama | 2008-03-18 02:39 | 読書