ピアノ・サンド 平田俊子 ★5つ

平田俊子さん。詩人、劇作家の方ということです。
初めて読みましたが、強烈な映像として残る印象深い作品でした。

「ピアノ・サンド」
ってなんでしょう?タイトルのつけかたが詩人ですね。
離婚経験者の女性。そこに百年前のピアノを預かってくれる人を探しているという話しが舞い込む。
結婚していた当時の家具をそのままにしている彼女は想像の世界で、自分の家にピアノがくる状況を思い描く。

「ブラック・ジャム」
小さい頃、火傷をしていて腕に傷をもつ女性。大人になるまで、ずっとそのコンプレックスとともに生きてきた。
入院して話しもできない母を前にし、今までの人生を思う。過去の男性との出来事、そして杖をついて歩く男性への恋。
とても痛くてせつなくて、胸がドキドキしました。

二つに共通するのは、主人公の名前がないこと。
結構めずらしいですね。
ピアノ、サンドイッチ、燭台、大正琴、リコーダー、花、ジャム。などの小物使いも上手で、五感をフル活用する感じです。イイです。

ちょっと辛い話なので、落ち込んでいるときに読むと、しんどいかもしれませんが、その表現力と、全体に漂う詩的な雰囲気がとても魅力的な作家さんです。一気に読んでしまい、なんだか久々に私の中ではヒットでした。好みは分かれるかもしれません。


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雨あがり > こんにちは。「ピアノ・サンド」というタイトルに惹かれてお邪魔しました。平田俊子さん、お名前は見たことがあるように思います。主人公の名前がないふたつの話、読んでみたくなりました。心身ともに元気な時に手にとってみようと思います。 (2005/06/04 11:26)
ありんこ > 雨あがりさん、装丁の感じもなかなか好きです。ちょっと惹かれる感じですよ。私の感想をみて読みたいと思ってくださったなんて、なんだかうれしいです。うまく伝えられないので、文章の上手な本プロの人にも、読んで感想を伝えていただくとありがたいです~! (2005/06/04 12:27)
nanao > 腕に傷を持つ女性ですか、たいへんそうだな。
でも興味があります。 (2005/06/04 14:50)
ありんこ > nanaoさん、もし自分がこの女性の立場だったら、どんな風に生きていくんだろう?強く生きられるだろうか。って考えたら、とても痛くてつらくて・・・。でもそんな状態でも元気に頑張っている女性を知っていますけど、精神的に強いなあ、と思います。もしよかったら、読んでみてください! (2005/06/04 17:53)
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by arinko-mama | 2005-06-04 10:24 | 読書