「母性」 湊かなえ

「告白」などで次々に作品が映画化されている湊かなえさん、
今まで読んだことがなかったので、「母性」という比較的入りやすそうな
ところから読んでみました。

母親から溺愛されて育った主人公。結婚相手も母親が誉めていて、この人なら
いいかなという感じで決定。子どもを産んでも、真っ先に見せたいのは母親。
いつまでも親離れができていない女性なんですね。そして産んだ女の子に
対しても全然愛情がもてない。母親に名前を決めてもらいたかったのに、
姑に名づけられてしまったせいか、娘の名前を呼ぶこともないとのこと。

ある日、災害によって母親が亡くなってしまいます。それからは生きる支えを
失ったのか、自分を見失い、夫の家族との同居によって自分の時間まで
なくなって、娘にもつらくあたるようになります。
ここのところはちょっとこの主人公がかわいそうだし、夫も何もフォローして
くれないし、娘も一生懸命母親のことを考えて手伝ったりして健気で、
読んでいてつらい部分です。

母親の愛情のバランスというのは難しいですね。私は割と母と仲がよく、
今でも分からないことや相談したいことがあると、すぐに母に電話してしまう
ところがありますし、娘二人の名前も母につけてもらいました。
なんとなく主人公の気持ちがわからないでもないし、もし母が早くに亡くなって
しまっていたら、家族に愛情をもてなくなっていたかもしれません。

上の子も下の子も順調に私の話を聞き、いい子に育ってくれていますし、
下の子は特に甘えん坊で、いまだに寝るときまで近くにいてくれないと
ダメというくらい、母親依存が強いなぁと感じています。
それだけ父親と子どもという関係より、母親と子どもという関係は結びつきが
強いものなのかもしれませんね。いろんなことを考えさせられた一冊でした。
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by arinko-mama | 2014-11-07 13:21 | 読書