「愛の夢とか」 川上未映子

川上未映子さんの作品はエッセイがとても好きで、彼女の書く文章のリズム
が独特で好きで。でも「ヘヴン」は長そうで、暗そうでなかなか手が出ません。

これは短編集で、どの作品も印象に残る余韻の残る読みがいのあるものでした。
中に、有名な作家さんが亡くなって、それを読んでいる人が電車で「残念です」と
話すシーンがあるんだけれど、こんな風に本のことを電車の中の初対面の人と
ちょっと話して、何事もなかったようにじゃあ。という感じで別れることができたら、
いいなあ、と思いました。

表現の仕方がとても素晴らしく、静かな感情なのに、押し寄せるように言葉が
どんどん、どんどん、迫力を増してまとわりつくように迫ってきます。
想像力全開で、頭の中フル回転で川上ワールドに引き込まれ、短編なのに
長編を読んだような程よい満足感にしばらくひたり、そしてまた次の話に
行くのがなんだか楽しみで。よく次から次へとこんな話が書けるなあとただただ
感心、感動です。
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by arinko-mama | 2014-06-21 21:14 | 読書