「きことわ」 朝吹真理子

芥川賞を受賞した作品はいくつか読んでいますが、好みがわかれます。
川上未映子さんの「乳と卵」や金原ひとみさんの「蛇にピアス」は強烈な
インパクト。よくわからないけれどなぜか最後まで読んでしまいました。
津村記久子さんの「ポトスライムの舟」は割と読みやすかったです。
今度津村さんの本をまた読んでみようかな。

「きことわ」は喜子ちゃんと永遠子ちゃんの幼いころの出来事を
25年後に断片的にポンッ、ポンッって、思い出していく過程を
今の時間軸で淡々と記してあるものなのですが、朝吹さんの五感をフル回転
させた描写表現がすごく高尚というか知的レベルが高いというか、
分かるような分からないような表現で、そのたびに頭の中を刺激されて
ページ数が短い本なのに、長いお話を読んだ後のような感じでした。

ちょうどわが家の娘たちの年の差7つときことわの年齢差が同じで、
将来はこんな感じなのかとか、自分も子どもの頃のことを思い出して、
その当時からある家をまた訪ねたらどんな感じなのか想像しながら
読んだりしました。

朝の連ドラ「あまちゃん」で、母親役のキョンキョンの部屋がそのまま
保存されていて、その部屋に娘のアキが入って興味津々になるシーンが
ありますが、そういう今と昔の時間が共に漂う感じが「きことわ」でも
新鮮な味わいとなっていました。また他の作品も読みたいです。
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by arinko-mama | 2013-06-01 03:11 | 読書