桃 久世光彦

a0020440_13484871.jpg桃色から鶯色のグラデーションの装丁が素敵です。この前読んだ、川上弘美さんのエッセイに言葉遣いのきれいな作品として紹介されていたものです。久世光彦さんの本は初めてだったので、新鮮な思いで読みました。演出家として川上弘美さんの「センセイの鞄」のドラマ化などにも携わっている方です。お正月の向田作品なども手がけていたようです。

桃。かわいらしい桃のイメージかな?と読んでいると、どうやらそうではないらしく、久世さんの桃のとらえかたは、熟れた桃から想像できるような、女性の妖艶な感じとか、匂いたつような桃の・・・う~ん語彙力がなさすぎて、表現できないっ!

少し時代が古くて、イマイチ入っていけないものもありましたが、こんなにも五感を刺激する文章は久々で、薄暗い中で艶やかな衣装を着た人たちが演じる舞台を見ているような、不思議な気分になりました。

松葉牡丹(まつばぼたん)・雛芥子(ひなげし)・橙色(だいだいいろ)・鬱金色(うこんいろ)・胡桃(くるみ)・金木犀(きんもくせい)・沈丁花(じんちょうげ)・梔子(くちなし)・金箋花(きんせんか)・小手鞠(こでまり)・女郎花(おみなえし)・撫子(なでしこ)

全部この短編集に出てきた言葉です。色や匂いや花の形を想像しながら読むのは楽しいです。こういった言葉が好きな人は是非どうぞ!
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by arinko-mama | 2005-01-22 14:33 | 読書