「月と蟹」 道尾秀介

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少し前、道尾さんのエッセイ「プロムナード」を読んだとき、
作品も読んでみたいなあと思っていました。
直木賞受賞作がたまたま図書館に並んでいました♪

小学校5年生の男の子二人、女の子一人の話なのですが、
一人は父親を事故で亡くし、一人は父親に虐待され、一人は母親を事故で亡くして
いるという、かなしい環境の子供たちです。
ヤドカリを火でいたずらするという少々残酷な形の遊び。
やがて、そのヤドカリをヤドカミさまとして、何か願い事をするとかなう、という
遊びに発展します。
その願い事が、誰かを不幸にする願い事で、自分のもやもやした気持ちを
発散させる方向に・・・。

子供というのは少し残酷なところがあって、小さな虫や動物をいじめたりする
こともあります。そういった残虐性と、自分ではどうにもならない環境に
対する憤りとをミックスして、人間の悲しさのようなものを表現しているのかな。
と思いました。

初めて道尾さんの作品を読みましたが、ホラーのようなものが多いと聞いていて、
どうかな~と思いましたが、ヤドカリの描写シーンを少し飛ばして読んだので、
なんとか読めました。でも心の動きや人物設定とか、すごく上手いと思いました。

小学校高学年というと、いろんなことに敏感になって、特にこういう家庭環境の
子供ほど、大人っぽいというか、悟っているようなことが多いような気がします。
娘のお友達にもいろんな子がいて、最近は趣味や嗜好もいろいろ変わってきて、
自分が読まないようなジャンルの本を熱心に読んでいる子なんかもいるそう。
思春期の入り口。常に娘の様子をみながら、よき相談相手になりたいと思います。
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by arinko-mama | 2011-04-23 14:58 | 読書