生まれる森

a0020440_9235031.jpg島本理生さん。現役大学生の作家さんです。「シルエット」でデビューして2冊目の「リトル・バイ・リトル」は野間文芸新人賞受賞、そしてこれが3作目です。どの作品も同じ作家さんだからか流れるように淡々としているのに、じわじわ感じるものがあるといった雰囲気があります。セリフにすごく説得力があるので、関心しながら読んでしまいます(笑)。

「生まれる森」は大学生の女の子が主人公。彼女は予備校教師との恋が終わり、忘れられず、誰の子かわからない子供を妊娠、そして堕胎。と傷ついた日々を送っている。そんな中友達のキクちゃん家族といろんな場所に出かける。キクちゃん、そしてキクちゃんの兄の雪生は彼女にとても優しく接し、睡眠薬に頼る彼女をそっと見守る。

「死にたくなったら、どんな時間でも駆けつけて止めるから。見捨てたりしないから。愚痴でもなんでも好きに喋ってかまわない。それでも抜け出せないほど絶望が深かったら、そのときは僕を殺してから死んでくれ」という雪生。

若いのにこんな小説がかけるなんて。いったいどんな女の子なのでしょう。意外と普通だったりして。誰かが悩んでいればそれを助ける。苦しいときにこそ見える人と人のつながり、恋愛の難しさ、家族。いろんなことを学び、成長していく彼女。等身大の大学生、こんな感じだったかな~?
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by arinko-mama | 2004-10-14 09:24 | 読書