「虞美人草」 夏目漱石

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夏目漱石なら「虞美人草」と祖母が言っていたような気がして、
「坊っちゃん」「こころ」より先に読んでみました。
前半、山のシーンから始まるのですが、登場人物の関係がいまいち
よく分からず、文章もまどろっこしくて長いし、難しいしで、
30代の今だからこそいいとして、若かったら挫折していたと思います。

しばらく読んでいくと、藤尾や小野さんが登場して、ようやくおぉ~!と
読み進めますが、登場人物関係図をザ・テレビジョンのように載せておいて
欲しい。なんか複雑で・・・しかも小野さん、とか甲野さんとかさんづけなのは
なにゆえ~~???

でも、でも、強い印象を残す博覧会のシーンのあと、後半にかけては
一気に面白くなってきて、最後のくだりなどはドラマの最終回で意外な結末!!
と驚くような展開。なんなんですか、この魅力は。

一文一文が本当に素晴らしくて、いちいち頭をフル回転させてその比喩の
意味するところを考えながら読んでいく楽しさ。人生の名言にもなるような
名文がちりばめられていて、驚きました。

ストーリーは韓国ドラマのようで、名誉やお金、結婚するしない、義理人情、
血縁の有無とか、なんかドロドロ、でも単純なのですが、それに京都と東京の
二つの地域を織り交ぜ、博覧会を織り交ぜ、当時の文化や風習を織り交ぜ、
格調高い文章でまとめた感じ。すごいゾ。夏目漱石。
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by arinko-mama | 2010-10-29 13:08 | 読書