「みどりのゆび」 モーリス・ドリュオン

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最近、岩波少年文庫をいくつか読んでいますが、本当に粒ぞろい。
いい作品が多くて、びっくりです。
子供の頃、母に勧められていくつか買って読みましたが、
今大人になってから読んだほうが味わい深い児童書です。

「みどりのゆび」もとてもいい童話でした。
今回は挿絵もすばらしい。植物の絵や人物の表情がいい。
さわると何にでも花の咲く「みどりのゆび」をもつチト少年。
刑務所や病院に花を咲かせて、人々の心を変えてしまいます。

後半は戦争にまつわる話もでてきて、子供にもいいお話。
学校での勉強では居眠りのチト少年。
こんな風に身近な大人からいろんなことを聞いて、疑問に思うことは
質問をぶつけて、世の中を知っていく方法のほうが、
子供には面白いと思う。

フランスの童話ということで、あとがきにも書いてありましたが、
詩的で美しい文章。
特にチトが住んでいるすばらしい家の描写、両親のきれいなこと!
そして夜中にでかけるチト少年を見守るお月さまの表情まで。
「月は両方のほっぺたを新鮮な空気でふくらませていました」という
満月の表現がとても美しい~~。
植物が人間の心をいやすお話。お気に入りの一冊です。
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by arinko-mama | 2010-09-07 11:07 | 読書