「アホの壁」 筒井康隆

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「バカの壁」のパロディではない。と筒井さんが最初に述べています。
「国家の品格」という本がベストセラーになったあと、「○○の品格」というタイトル本が
4年間で百数十冊を数えたそうです。
確かに私も「親の品格」を買ってしまいましたし・・・「アホ」の部類に入りますね~

お笑い芸人さんが面白いエピソードを話すアメトークなどの番組の視聴率が
いいのも、世間にはこんなに面白い人がいるのか。とか、あ~私と同じようなことを
してしまう人もいるのだなあ。と共感して笑えるのであって、その裏にはいろんな
苦労もあるけれど、笑い話に変えてしまう話術というか・・・
田村裕さんの公園での生活なんて、ダンボールを食べなくてはいけないぐらい
本当は大変なのに、ネタにしていましたし・・・

筒井さんがあげる「アホ」は人間くさいアホというか。
小説などでも人間って滑稽だなあ。と思うものもあって、それがなんだかせつなく
おかしかったり、バカくさくおかしかったり、悲しくおかしかったりするわけで・・・
そこに魅力を感じるからいろんな作品を読みたくなるのかもしれません。

筒井さんはフロイトを勉強されたみたいで、心理学的な話も出てきますが、
以前女医さんと一緒に仕事をしていた時期があって、他の人のエピソードを聞くと、
女医さんが「それは、○○症候群ね」と名づけていたので、どんなことでも心理学的に
なにか病名があるのだなあ。と思った記憶があります^^
結構おもしろいですよね。そういうの。

本のなかに、小さい頃から何度も怪我を繰り返してしまう人や、ガスの元栓を
しめたかどうか確認しに帰る人、同じ場所を何度も掻いてしまう人・・・など
あるあると思うような「アホ」エピソードがあり、笑えました。
最後に「アホ」がいてこそ人類の歴史は素晴らしかった。「アホ」万歳。で
終わっているところが愛があってよかったです。
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by arinko-mama | 2010-06-04 10:13 | 読書