「思い出トランプ」 向田邦子

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新潮文庫の100冊にも入っていて、オススメの本にもよく載っていて、
いつかゆっくり読んでみたいなあ。と思っていた一冊です。
向田邦子さんの作品は単発のドラマでいくつかみたことがありますが、
読むのは初めてです。本当に上手ですね。

昭和の懐かしい香りが漂うけれど、内容は決して古臭くない。
NHKの放送終了後に「君が代」が流れていたのはいつごろだったのかな。
今も流れているのかな。
黒電話の下に小布団をあてがうとベルが丸くあたたかい音に変わる
なんていうのが想像できるのは私たち世代で最後かもしれない。

一人の人間の過去にいろんな出来事があって、そして今がある。
当たり前のことだけれど、コンプレックスを抱えていたり、変な癖みたいなものが
あったり、人を判断する基準なんかも小さい頃からの育った環境に
よるものだと思うし、そういうのを上手に描いているなあ。と感じました。

どの作品もいいので、読み終えたあともパラパラパラパラめくって、
ここの表現が面白かったなあ。そうそう、この話あった。とまた読み返して
楽しめる一冊です。好きなのは「犬小屋」かな。
「マンハッタン」とか「酸っぱい家族」なども男の人のなんだか滑稽な姿が
少し笑えて面白かったです。
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by arinko-mama | 2010-05-07 17:02 | 読書